日記は書かない。

 日記でもつけてみようかな、などと考えてちょっといい感じの日記帳とちょっといい感じのペンを買ってみたはいいものの、特に日々記すような出来事もなく結局三日坊主で終わるという体験は、おそらく全人類が一度は体験している出来事ではないかと思う。

 僕もそのような失敗を何度も繰り返しては生きてきたくちである。

 さて、先日ツイッターのタイムラインにmixiといういにしえのソーシャルネットワークサイト(存命中である)の名前が流れてきて、そういえばそこでその時観た映画や、読んだ本などの感想をつらつらと書くだけの日記を書いていたな、と思い出し、一体どれで登録したかも覚えていないメールアドレスと、もはや忘却の彼方にあるパスワードを記憶からなんとかサルベージし、果たしてmixiへの帰還に成功した。

 そこにあった日記は今書いているこの文章と同じく稚拙で読めたものではない文章であったが、その当時に感じた楽しさや悲しみや怒りなど。そして単純にあの頃何をしていたのかが蘇ってくるものだった。

 大して数のないそれらを読み終えた僕は、ひとつ深くため息を付いた後、人生何度めかもわからない「日記もいいものだな」という気持ちになったのである。

 前述したとおり、人生何度めかもわからないこの感情は、当然人生何度めかわからない飽きというものを経ている。

 衝動に任せていきおいこのブログのアカウントを取得してみただけのことなので、これが最後の文章になるかもわからない。

 誰の目にも触れるでもなく、また読んだところで面白くもないこの文章は、未来の自分に向けた今の自分の初心である。

 いつかの未来、ふとしたきっかけでこの文章を思い出しここに辿り着いた未来の僕が

「そういえば懲りずにこんなことをしていたな。しょうもねぇやつだ」

 と苦笑いをしてくれたら幸いだと思う。

 現在の僕はといえば、相変わらず映画を細々と。そして某二次元アイドルコンテンツにドはまりし、イベントに参加することも少なくはない。

 そういうのの感想とか、ただ何があったかだけを書いていけたらいいなぁと思っているが思っているだけの可能性も大いにある。

 せめて次に気が向いたときくらいは書かねばと思っています。本当です。

 おわり。